SNSでは育児系のアカウントをフォローしている。タイムラインにはその類のトピックがひっきりなしに流れてくる。
「ワンオペ辛い」
「名前のない家事」
「ママばかりが家事も仕事も負担」
今、27日の国会答弁で岸田総理が「異次元の」的外れな答弁をしたとのことでタイムラインが荒れている。
先週末〜今週にかけて、上記のトピックに下記が追加されてタイムラインが埋まった気がする。
「育児の現場を理解していない政治家」
「育休は育児休暇ではなく育児休業だ」
「育休中に休む時間はない」
事の発端は大家議員の
「育休中にリスキリング(学び直し)をすることで復職後の賃金アップ、断絶したキャリアの回復を図れる」と議会で提案した事。
一言一句的外れすぎて苦笑。それも乾いた笑いしかでない。
それに対して普通は「育休中の時期、つまり乳児期にはリスキリングなど基本無理。それでもリスキリングをしたい人には支援を用意する」ニュアンスで答弁するものだと思うが。
岸田総理はそうではなかった。
SNSでは炎上、他メディアで紛糾されたことを受けて週明けから火消しに必死のよう。
昨日飛び出た言葉は「私にも3人の子供がおり…〜」。3人の子供がいる事実のみしか語れない。なぜなら育児をしてこなかったからだろう。
というか仮に育児をして来なくても当事者の話を聞いたり報道を通して現場のことはわかるだろうに。そもそも興味がないから発言が伴わないのだろうと想像する。
まず大前提に「育休中」であること。
なぜ育児で休むか。
仕事を休まないとやっていけないからだ。
何がやっていけないか。
新生児〜2ヶ月は個人差はあれど2〜3時間おきに泣く子供。
ここで仕事も追加されると体力、精神的に崩壊することが分かりきっているからだ。
その休みも、休めるのは文字通り給料発生する仕事のみであって、家庭の運営は心臓と同じで24時間稼働。
子供がいなければ好きな時間に起きて夜更かしもして好きな時間に寝て。。夜更かししすぎたなと思えば翌日はたくさん寝て…ができるだろう。
育児中はそうはいかない。
親の睡眠など関係なく問答無用で要求してくる。それに応えないという選択肢はない。
特に何が辛いか、四年を越える育休を経験してみて思ったのは
「何もかもが思い通りにできない」こと。
それは「したいときにトイレに行けない」「食べたいときに食べられない」「したいときに家事ができない」「したいときに娯楽ができない」「寝たい時に寝られない」
乳児期が終われば夜泣きもある。引き続き2〜3時間おきに起こされる。
つまり年単位でコンディションが整わないまま毎日を過ごすことになる。
それも人間として当たり前に与えられるであろう「したいときに◯◯する」という自由が奪われ続けた状態で。
そのうえでリスキリングが出来る人がいたとしても少なくともその能力技量がある人は「多数派」ではないはずだ。