絵本を収納している棚の整理をしていたら、最近ではあまり読まなくなった絵本がたくさん出てきて、その中に童謡が載っている絵本もいくつか出てきた。
子供が0〜1歳の頃はひたすら歌を歌っていた気がする。その時にとってもお世話になったのは「うたえほん」だった。「幼児 歌」で検索すると、すごく人気の絵本みたいで自分も買ってみた。
本を開いてみると、すごく可愛い挿絵と、その隣には誰もが知っている童謡、ちゃんと楽譜も載っていて、メロディーが掴みやすい。これなら人気なのも頷ける。
ちなみに、「うたえほんⅡ」もあるみたいだが、それはそこまで人気ではないらしい。
なぜひたすら歌を歌っていたかと言うと、まぁほとんどあの頃は病んでたんだと思う。
Eテレでお母さんといっしょを見て一緒に歌ったり踊ったり、こういう絵本を探してきてはひたすら歌ったりしていないと、現実逃避をしていないと頭がおかしくなりそうだった。
なぜ頭がおかしくなりそうだったんだろう。家が狭いから?友達がいないから?実家が遠くて家族に頼れないから?
当時は児童館や図書館、母子支援センター的な施設を利用したり、保育士さんとつながったり、そんな行政サービスにアクセスできていなかった。と言うよりも助けになる何かを探す発想さえもなかったし、してみようと思わなかった。
慣れない育児でどうしていいかわからなくて、とりあえず家に閉じこもって。たまにはお散歩とかにも行ってみるんだけど、どこに行っても楽しくなかった。
子供が1歳前後になって少し余裕が出てきた頃なのかなぁ。離乳食が進んでパンケーキとかが食べられるようになった頃に初めて母子支援センターに行ってみた。
行ってみたら保育士さんみたいな人がいて話を聞いてくれたり親しくなるわけでは無いけど、同世代のお母さんやお父さんと挨拶をしてみたり。夫以外の大人とまともにコミニケーションを取れる機会がここでやっとあった。
それで、徐々に自分の中の暗い世界がパッと明るくなったというか、目の前の霞がかった雲がぱーっと晴れていったような気持ちになったのを覚えてる。
それからは図書館に行ってみたり別の児童館に行ってみたりして、あぁ小さい子を連れて家でずっといるのも、こういうところに行けば苦しくないんだなぁ。楽しいんだなと思えるようになった。
それから、しばらくしてコロナ禍が始まると、それもできなくなってしまうんだけれど。
でも育児をしていて、〇〇があれば何とか頑張れるとか、〇〇が足りないから、今は苦しいとか、そういうのが経験的にわかって過ごせるようになったのは良かったなと思う。