2週間前に大喧嘩をして以降のここ数日、夫との思い出が詰まった品をどんどん捨てている。
5年前の結婚前に前撮りをしたときに使ったコスチュームや撮影に使った手作りの映える小道具。小道具作りで使った材料の余り。
何の迷いもなくどんどん捨てながら、諸々の道具や制作物の材料を集めるのに浅草橋の材料卸売店を駆け回った記憶が鮮明に蘇る。あの時の希望に満ちた、未来は明るいと信じてやまなかった自分に「おつかれさん」と言ってあげたい。
どんなに思い描いた未来が明るくても、現実はそう思い通りにいかないし、人生で「あ、今順風満帆だな」なんて思える瞬間なんてほぼない。
それでも。ただただ、何があっても、どんなに辛いことがあっても体だけは健康であることに感謝である。
「健康」とは、本来は「心身ともにいい状態であること」を指すので、少なくとも心がザワザワしがちな最近なので正しくは健康ではないのだけれど。
モノを一度捨て始めるとなかなか止まらない。これは嬉しい誤算で、いいことだらけだったので備忘録。
まず当たり前だがモノが無くなると元々あった場所に空間ができる。そこに新しいモノを配置する。
どれだけ上手に収納しても、捨てない限り物理的な空間は確保できない、風通しもよくない。
新しいモノを配置してみると、それまであったものの記憶が完全に消えていく=思い出も清算できる。
前向きな気持ちになる。モヤモヤとした気持ちが晴れる。たまに「あ、あれを置いておけばよかった」と思うことになっても、もう捨ててしまって手元にないのだから後悔してもしょうがない。
ならば元々なかったものとして受け入れれば良いのではないか。
結婚式関係の小道具が一掃できてすっきりしたので、次は昔プレゼントしてもらった洋服。まだ着ることができるが、その洋服を見る度に一緒にショップに買いに行った時、その服を着てデートをした時の記憶が蘇って気持ち悪い。リサイクルに出してもいいけど出品の為に度々視界に入るのが嫌だし気持ち悪い。
よし、決まり。廃棄。スッキリ爽快。