「眠ければ寝たらいい」の暴力性

授乳期はイライラしがち。

思い返せば1人目2人目、3人目の今も授乳は幸せなのに気を抜くとイライラしている。

 

以前、NHKの番組でその理由を解明したのがあって、授乳中に出される「幸せホルモン」の「オキシトシン」は、「優しく」もなるが敵から守るために「攻撃」もしがちだと。

ただホルモンの作用それはもはや言い訳と思えるほどのわずかな理由で、イライラの原因の理由は「睡眠不足」。

それも「質の低い睡眠による」睡眠不足。

 

夜中が始まる一歳ごろまで3〜4時間に一度泣き、その度に授乳がある。当然夜中もある。

何十年も生きていると誰しも自分のパフォーマンスが最大限発揮される睡眠時間は体感として分かっているだろう。

それが強制的に崩されるのだから年単位で断続的に睡眠不足である。

 

「質の低い」睡眠、又は絶対的な睡眠不足がもたらす影響に「イライラ」「暴飲暴食」「抑うつ症状」があることは周知の事実。

 

子供が生まれるまでは自分もそんなこと知っていたし、だったら寝ればいい、程度に思っていた。

いざそれらの症状が出てみるとこんなにも事象に不可抗力で理不尽な事があるかと思うほどに辛い。当然「だったら寝ればいい」という言葉がいかに暴力的で、デリカシーのない言葉なのかということもわかった。

一人っ子ならお昼寝の間に仮眠が取れるだろう。でも赤ちゃんがいつ起きるかわからない「時限爆弾」的な空間で熟睡などできるわけがない。

2人以上…特に歳の近いきょうだいがいたら全員がお昼寝のタイミングなど奇跡的状況である。なんならそんな奇跡が起きたら子供が起きているうちにできなかった家事やネットサーフィン、映画鑑賞をしたいのが本音である。

 

今でも睡眠不足を夫に訴えると「だったら寝ればいい」と言う。

熟睡できるならとっくにしている。

言うだけ無駄、余計イライラするので二度と口にするまいと毎回思う。

 

睡眠不足なこと、イライラしている事を夫に気付かれると話をするコミュニケーションが発生するのでなるだけ家の中でも離れて過ごすのが一番平和である、と最近その結論に落ち着いた。

 

こと授乳中は子ども以外とは最低限のコミュニケーションにとどめる事だ。睡眠不足の状態で何もかもマルチタスクでできないのは当然なのだから。